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リスク管理

リスク管理の取組み

高齢化の進展、医療技術の進歩、さらには金融市場の変動など、生命保険会社を取り巻く環境は常に変化し、抱えるリスクも複雑・多様化しています。当社では、こうしたリスクを把握・分析し、適切に管理していくことが経営の重要課題のひとつであるとの認識のもと、リスク管理委員会を設置するとともに、業務品質・リスク管理部内にリスク管理室を置き、各種リスクに関する諸問題に取り組んでいます。

リスク管理の体制

リスク管理体制

  • (※1) 格付維持、倒産防止のための定量的リスク管理
  • (※2) リスク管理の体制・組織、リスクの定義等、リスク管理の全般的事項の基本方針
  • (※3) 緊急事態における対処方針

リスク管理委員会の役割

全社的なリスク対応のため、情報収集および対応方針の取りまとめを行い、生命保険事業を営むにあたり発生する各種リスクを適切かつ統合的に管理することを目的として、リスク管理委員会を設置しています。
リスク管理委員会では主に下記の業務を担当しています。

  1. リスク管理の基本方針および基本計画の策定・改定
  2. リスク管理体制の全体的評価および整備
  3. 全社的な観点からのリスク量の測定およびモニタリング
  4. リスク管理に関する社員教育・研修の基本方針および基本計画に関する企画および立案
  5. 経営に重大な影響を及ぼすリスクが突発的に発現した場合の緊急対応の検討

想定しているリスク

個別に管理すべきリスクとして11のリスクを定め、それぞれにリスク管理方針を定めてリスク管理を行っています。

  1. 保険引受リスク

    商品の開発または改定に際して、適切な保険料率または責任準備金算出方法の設定をしなかったことにより収益性に悪影響が生じるリスク。経済情勢や保険事故の発生率等が保険料設定時の予測に反して変動することにより損失を被るリスク。

  2. 資産運用リスク

    金利、為替、株価、信用状況等のさまざまなリスク・ファクターの変動により、保有する資産・負債(オフ・バランスを含む)の価格が変動し損失を被るリスク、資産・負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスク(変額保険・変額年金保険の最低保証リスク(※1)を含む)。

    • ※1 運用実績に関わらず死亡保険金額や年金額等を最低保証する機能を有する変額保険・変額年金保険においては、運用実績が不調であった場合でも、死亡保険金額や年金額等が、最低保証された金額を下回るリスクを契約者が負うことはなく、代わって保険会社がこのリスクを負うこととなります。このリスクを最低保証リスクといいます。
  3. 資金繰りリスク

    当社の財務内容の悪化や大口事故の発生に伴う支払保険金の増加等により当社に流入する資金の減少や流出する資金の増加が生じ、資金ポジションが悪化して当社がデフォルトするリスク。

  4. 実質資産負債差額リスク

    法令等に定める実質資産負債差額に関する規定に抵触するリスク。

  5. 事務リスク

    役員・社員・外部委託先・代理店等が、当社業務に関して「正確な事務を怠る」あるいは「事故・不正等を起こすこと」により、お客様・お取引先等へ悪影響を及ぼす、もしくは、当社が不利益を被るリスク。

  6. システムリスク

    情報システムの停止または誤作動、不正利用等により、お客様にご迷惑をかける、あるいは当社が損失を被るリスク。

  7. 法務リスク

    当社業務に関係して発生しまたは発生するおそれのある法令等違反リスク、法令紛争リスク、法的措置懈怠リスク。

  8. 情報漏洩リスク

    役員・社員・代理店等の誤りや不正な処理等により、重要情報漏洩が発生し、お客様にご迷惑をかける、あるいは当社が損失を被るリスク。

  9. 人事労務リスク

    必要な人材の確保または育成が十分でないこと、社員等の健康状態が悪化すること等により、当社の円滑な業務運営が阻害されるリスク。

  10. レピュテーショナルリスク

    当社および当社業務に密接な関係を有する者に関する否定的な評価・評判が流布されることにより当社の信用やブランド価値等が低下し、結果的に不利益を被るリスク。

  11. 災害等リスク

    災害・事故・犯罪に起因して、当社または当社業務に密接な関連を有するものが、その生命・身体・資産・情報・信用・業務遂行能力に被害または損失を被るリスク。

災害時における当社の重要業務

当社では、地震等の自然災害が発生した場合、被災地はもちろん被災地以外でも、保険金・解約返戻金等のお支払い、保険契約締結等、生命保険会社としての重要業務を継続する社会的使命を担っています。このため、災害に関する事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)において次の4つの業務を「重要業務」と定め、大阪に第二事務センターを設置するとともに、災害発生時においてはリソース(要員、資金ほか)を必要に応じて振り替え、これらの「重要業務」の継続を最優先することとしています。

  1. 保険金・給付金の支払業務
  2. 解約返戻金の支払業務
  3. 契約者貸付金の支払業務
  4. 新契約業務

ストレステストについて

当社では、将来の不利益が生じるストレスシナリオを想定し、その影響を評価、分析するストレステストを実施しています。実施にあたっては、ストレスシナリオを定期的に見直しています。
実施したストレステストの結果は、取締役会および持株会社の東京海上ホールディングスに報告され、当社における資本管理、東京海上ホールディングスでは当社への資本配分計画に役立てています。

第三分野保険のストレステストについて

1.第三分野における責任準備金の積立の適切性を確保するための考え方

保険業法第121条第1項第1号に基づき、保険計理人は責任準備金が健全な保険数理に基づいて積み立てられているかどうかを確認していますが、特に第三分野保険に関しては、将来の保険事故発生率に不確実性があることから、平成10年大蔵省告示第231号に基づくストレステストを経理部門が実施し、保険計理人がそのテスト結果を検証することで責任準備金の十分性を確認しています。また、リスク管理担当部門がストレステストの妥当性について検証するとともに、保険計理人の検証がなされていることを確認することで内部牽制を図っています。

2.ストレステストにおける危険発生率等の設定水準の合理性および妥当性

ストレステストにおける危険発生率は、実績の発生率を基礎として、将来10年間に見込まれる支払保険金を99%の信頼度でカバーする水準としています。

3.ストレステストの結果(危険準備金、追加責任準備金の額)

ストレステストの結果、第三分野保険の2014年度末(平成26年度末)責任準備金は不足していないことが確認できたため、ストレステストに基づく危険準備金、追加責任準備金の積み立ては行っていません。

再保険(出再)について

1.再保険(出再)とは

保険会社は保険金支払責任を果たし、事業の安定を図るために保険金支払責任の全部または一部を他の保険会社に移転して、リスクの平準化・分散化を行っています。これを「再保険」といい、再保険に出すことを「出再」といいます。

2.出再方針

事業収支の長期安定化を図るため、保有するリスクの状況を勘案して保有方針を定め、出再を行うこととしています。
再保険の手配にあたっては、主要格付会社による格付をベースに信用度の高い出再先を選定して行っています。
また、出再先への集中管理の基準を定め、特定の出再先に再保険が集中しないよう管理しています。